ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章・紋章を継ぐ者達へ 考察 紋継・ロト紋後編 【2023.5.20更新】
紋継:ロト紋後編とは、異魔神討伐後から約7年後のポロンとサクヤの結婚式後~ラダトームでの紋章発見までの約13年程の時期です。
ロト紋本編は異魔神との最終決戦で幕引きとなりますが、ロト紋エピローグ部分である約7年後のポロンとサクヤの結婚式までについてはロト紋時代の一部として記述しました。
紋継時代に入ると、ラダトームにおいてはアランの即位とラダトームの復興、7代目ロト・アロスとアニスの誕生等の出来事が起こります。準レギュラー達の生誕に関わる出来事も多く入ります(年齢が明確化していない人物が多い為、外見的特徴を考慮していきます)
ラーミアにまつわる出来事も多く発生します。ラーミアの眠りや守護竜など紋継独自の設定も登場します。
断片的に語られる出来事の時系列を考察していきます。
*この記事は2022/12/2発売のヤングガンガン2022 NO.24に掲載された短編に対応しています。
1.紋継1話より20年強程前
場所 | 内容 | 出典話数 |
ロマリア |
人間の力で太刀打ちできない脅威に備える 魔石を使った機械兵、光子兵器、爆弾など
*兵器開発はロマリアの復興が終わった頃? |
紋継164話 |
ラダトームが再建される ノバァクがアランとアステアに会う |
紋継33話 |
|
*ポロンの結婚式より後 *ラダトーム再建はポロンの結婚式までには 達成されてるように見える ここでの再建とはアランとアステアの成婚 アラン国王の即位の事だと思われる |
ロト紋86話 |
|
*失われし日より4年前 剣を封じる儀式までに城の形が変わる *堀を海までつなげる *城門移設 *城門内増築 |
紋継10話 |
|
*オーブの間に続く外階段が造られる |
紋継71話 |
|
地上世界 |
【紋継1話開始より二十余年前】 勇者アレルと共に大空を翔けたラーミアが長い眠りにつく 眠りにつくと魂が6つに分かれレイアムランドに戻る ラーミアの祭壇に祀られしオーブに宿り オーブが広き世界へと散る 魂はオーブの中で生き続け 復活に備えながらオーブを通して世界を見守り続ける
*紋継44話に則れば二十余年前 *ロト紋最終話・完全版に則れば30年以上前 |
紋継44話 |
オーブは世界を見つめる目 ラーミア同様守護竜も共有できる オーブ発生と共に守護竜も世界の事を知るようになる
*子ラーミアが認知するのは転生以降の世界? 何故か紋章発見より少し前のアロスとアニスを知っている 転生後に過去の出来事の継承がある? クインゾルマから記憶の改竄を受けている? |
紋継163話 |
|
ラーミアの目では冥界は見えない |
紋継259話 |
|
ラーミアの目では天空界は見えない |
紋継280話 |
|
イシス |
【紋継1話開始より二十余年前】 ムスタファとジェファが成婚する ムスタファがイシス国王となる |
紋継87話 |
ラダトーム城再建
アランとアステアの成婚の時期ははっきりしてません。
ラダトームを早く再建して国民を安堵させようとするとするならばこの時期が一番早いタイミングになります。
アランとアステアの成婚に関する前の時期に関しては以下の記事を参照下さい。
【ロト紋・世界平和編】
ラダトーム城が変化していきます。ロト紋時代のラダトーム城は正方形の城壁内に何棟かが建っています。
ロト紋ではFC版に準拠した形状となっている
紋継時代になると増築されます。SFC版DQ3や『ドラゴンクエスト ワールドギャラリー ラダトームの城』の形に近いでしょうか。
南側へ向かって敷地が増えます。アロス達がたむろっていた池は城門の前に作られています。オーブの間に続く外階段は城の北側、尖塔と跳ね橋の近くです。
紋継時代のラダトーム城全景
バラ園の場所はロト紋時代から変わっていない?
城門を開けてすぐの所に池が作られる
連載初期である紋継1巻2話では描写が異なっているように見える
城の北側にオーブの祠へと続く階段が作られる
左の出入口が外階段と繋がっている
中央の出入口は玉座の裏と繋がっておりロト紋時代はここから出入りしていた
紋継時代に中央の出入口を使用している様子は描かれていない
オーブの間
異魔神討伐以降、オーブの間には光の玉と暗黒のオーブが安置されています。
ロト紋での光の玉の効果は以下の5つです。
3のラーミア再生は代わりにレイアムランド・ラーミアの祠が造られたのでここでは関係ありません。4の闇を払うや5の本来の姿に戻すもここでは関係ありません。2の気象のコントールは生活する上でメリットがあるので行っていたのではないでしょうか。
1の昼夜の光については紋継初期の描写を見るに光の玉をオーブの間に安置しただけでは昼夜の光の効果は現れないようで、その効果を設定する必要があるように見えます。恐らく王家の人間が時々設定するのだと思われます。
ロト紋後~失われし日より前の期間、4歳のアニスが夜中にうなされる場面では暗い夜が描かれています(紋継7巻73話) 闇のオーブがなくなり暗黒のオーブの存在を知らないアラン達は昼夜の光の必要性を感じておらず設定していなかったように見えます。
ロト紋連載の途中に発売されたSFC版DQ1・2においてDQ2で夜の演出が入った事を皮切りに、概念的なものであった夜が現実的な物へと変わります。Returns以降にロト紋シリーズの未来がFC版からSFC版以降のゲーム版へと変更され、それに伴い地下世界の昼夜の光の設定が不要になったように見えます。エデン・Returns・紋継ではアレフガルドの夜が描かれるようになります。そう言った方向性の変化により昼夜の光の設定を行うわけにはいかない状態になっています。
アニスが4歳の頃、失われし日より4年前の場面
オーブの間には暗黒のオーブと光の玉が安置されている
国王夫婦が健在で正常に国を治めている頃だが夜は昼夜の光に満たされていない状態が描かれている
失われし日より5年後の地下世界
オーブの間には暗黒のオーブと光の玉が安置されている
アラン達は封印されている状態
ラーミア
紋継の重要要素、ラーミア関係の設定が出てきます。
ロト紋では亡くなったとされる場面もありますがちゃんと存命しています。ラーミアを構成するのは魂・肉体(幼体・成体)・能力の3つです。オーブに宿るのは魂と記されていますが能力と捉えたほうがわかりやすいと思います。
ラーミアの眠りとは魂と肉体を保持したまま能力だけを分離した状態です。ラーミア自身はまだ生きています。能力は6つに別れオーブに宿り(オーブに色が付く)世界へと散っていきます。ここまでが次の段階・ラーミア転生に向けての前準備です。
ロト紋連載時はFC版DQ3に準拠して白い大きな鳥の姿をしていたラーミアだったが
紋継連載時になると少しレティスに似た外見になってくる
紋継版ラーミアは頭の長い羽根が1本、尾羽根が長い
ラーミアの眠りの時期については2つの見解があるように思えます。
ラーミアは眠りの状態でも生きているので最終話から場面が削除されている理由としては弱い気もしますが他に理由もないような…
ここでは紋継内での設定・二十余年前の設定として考えていきます。
ラーミアと守護竜はオーブを通じて世界を見る事ができます。ここでのラーミアは能力は失ったがまだ存命である母ラーミアです。紋継16巻163話でシルヴィアが魔克爆弾実験を知っていると話しています。紋継21巻210話で子ラーミアは魔克爆弾実験の後、母ラーミアがクインゾルマに捕まっていた事を知っていません。
ただ、子ラーミアは紋章発見・ハンス死亡より少し前の事を知っているようです。転生後に過去の出来事の継承とクインゾルマの記憶の改竄が起こっていると推測されます。
守護竜が世界を見ることができるのはオーブに魂(能力)が宿った時からだと思われる
母ラーミアが現役の時は守護竜は眠りについている状態だろうか?
2.紋継1話より20年程前
場所 | 内容 | 出典話数 |
ロマリア |
【紋継1話開始より22~23年程前】 ゼラニウム誕生
*三国編で二十数歳 |
紋継163話 |
カーメン |
【紋継1話開始より21年前】
紋継ルナフレア誕生 *紋継279話時22歳 |
紋継279話 |
魔物から助けてくれたルナフレアにあやかり 同じ名前を付けられる |
紋継289話 |
|
ハロルド誕生、年齢不明 |
無 |
|
貴人の妾の子として生まれる 周囲の反対によって母子は捨てられ貧しい環境で暮らす
*洋風の建物と霧の描写、エジンベア?
*ハロルドは生い立ちの事で虐められている 母は父親や世間に強い憎しみを持つ 母は強くなって見返す事をハロルドに強いる |
紋継159話 |
|
イシス |
アバダン誕生、年齢不明 |
無 |
紋継88話 紋継89話 |
||
ロマリア地方 |
ジル誕生、年齢不明 ハイネ誕生、年齢不明
*紋継181話、ジルとハイネは幼馴染 二人は近い年齢では? |
無 |
*ジルがラーニャの家庭教師になる、ラーニャより年上? |
紋継10巻 |
|
ラルス王家の子女としてア・カギ誕生、年齢不明 |
無 |
|
ラルス王家が滅びる ア・カギは王家の紋章の入った産着と共に難を逃れる
*紋継7話で17歳のリーがア・カギを姉ちゃんと呼ぶ *ジェドがア・カギの身分を伏せたまま 鷹の師団の一員として育てる? |
紋継293話 |
|
イシス |
アブサン誕生、年齢不明 *アバダンは兄、アブサンより年上 |
無 |
イサリ誕生、年齢不明 |
無 |
|
呪われた白き髪を持って生まれる 生まれながらに魔力も持てず神仙術も体得できない 先代守長と同じ
*すぐに守長に引き渡さず3歳まで親の愛を受け育つ 引き渡された後は守長として生きて行く 生まれも顔も決して人に晒してはならない
*妹のイトはイサリが守長に引き渡された以降に誕生 イサリ3歳+妊娠1年+α=4歳以上の年の差 |
紋継17巻 |
|
剣王の里 |
【紋継1話開始より17年前】 リー誕生
*紋継81話時17歳 |
紋継81話 |
剣王の里 |
ユイ誕生、年齢不明 |
無 |
20歳前後の人物の誕生が続きます。年齢不明の人が多いです。
ハロルド
ハロルドの年齢は不詳です。体格的に20歳前後だと思われます。
幼少期の描写がありそこから生い立ちや環境を窺い知る事ができます。誰よりも強くあり続けるという意志や高貴なものを重んじる精神は、環境から生じたものである事が確認できます。
ハロルドの幼少期が2ページに渡り描かれている
どの国出身かは不明だが洋風の建物が立ち並び霧のようなものが描かれている事から
エジンベアではないかと思われる
ジル
ジルの年齢は悩む所です。作中ではアロスはジルの事を「君」と呼び、一時恋愛関係に結び付くような雰囲気を出していました。背丈もジルのほうがアロスよりやや低く、目鼻立ちの整った超絶美少女なのかなと…
その後紋継10巻でジルがラーニャの家庭教師になる話が描かれ幼さのない描写もあり、ラーニャより年上と思うようになりました。作中ではラーニャが16歳なのでジルは18~20歳くらいでしょうか。
イシスとロマリアの戦いの後、ラーニャが12.5歳の時にジルと出会う
ラーニャと同い年の12~13歳とは思いにくい
ア・カギ
ア・カギは紋継1巻7話で17歳のリーより年上のように発言されています。紋継15巻、失われ日より1~2年の頃は鷹の師団団員に『姐さん』と呼ばれています。作中では20歳前後でしょうか。
アロスが8~9歳の頃のア・カギ
すでに姐さんと呼ばれている
ア・カギが王家の出である事を証明する物は産着だけです。子供に王家出を証明する物を持たせるなら短剣や装飾品になるかと思います。産着しかないという事はこれを纏っていた赤子の時に身一つで救出されたという事でしょうか。救出したのが鷹の師団のお頭・ジェドかどうかはわかりませんが、作中でのしっかりした働きを見るにかなり幼いうちから鷹の師団に在籍していたように思えます。
ジェドが保管していたラルス王家の紋章が入った産着
ア・カギの身分を証明する唯一のもの
この事件の怖い所は密かにラルス王家が滅せられていた事
ゾーマの残党かあるいはそれ以外の勢力かが暗黒のオーブを求めていたと
一見平和な時代なように見えるが実は何かしらの脅威が続いている
異魔神討伐後もアルスが旅を続けていたのはこういった理由だろうか
イサリとイト
紋継17巻で失われし日より前のイトが登場します。同じ頃の8歳のアロスとアニスより年上に見えます。失われし日のイサリも幼い体格ではないので、作中ではイサリ19歳、イト15歳くらいでもいい気がしてしまいます。
失われし日より前のイト ジパングを狙う何者かに抗っている
あどけない顔立ちのコマもあるが手足がすらっとしていて8歳時のアロス・アニスより大人びている
失われし日のイサリ
守り人達の中では小柄だがアルスと比べてとても背が低いわけでもないように見える
3.紋継1話より15年程前
場所 | 内容 | 出典話数 |
地上世界 |
ポロンが子供が授かれない事を悩む 家に居づらい為世界中を旅してまわる |
紋継61話 |
テドン |
ポロンが3度目の船旅に出た頃 カミーロが第二の人生を生きる為にテドンの村を去る ポロンには死んだ事にし空の墓を用意した
*レーベン発見が先かどうかは不明 |
紋継241話 |
ポロンがカミーロの跡を継いで船大工になる |
紋継54話 |
|
ロマリア ポルトガ |
ロマリアとポルトガが共同で魔克爆弾の開発をする |
紋継163話 |
レーベ |
魔法の玉が魔克爆弾の礎となる
*魔石研究所が設立される? |
紋継241話 |
魔石研究の技術で他国との貿易が盛んとなりレーベが栄える |
紋継242話 |
|
権威を誇示するため魔法宮を設立する |
紋継242話 |
|
ロマリア レーベ |
ロマリアとレーベの姉妹都市提携締結
*失われし日の前でも後でも違和感なし |
紋継241話 |
ロマリア ポルトガ |
巨大人型兵器を運ぶための巨大母船を共同で開発する
*巨大人型兵器は共同開発か不明 *巨大母船は魔克爆弾実験より前に完成する |
紋継152話 |
レーベ |
カミーロとマレーナの間にベゼルが誕生する、年齢不明 |
紋継276話 |
*更継時のベゼルは34歳 最終決戦時は34-16歳で18歳 紋継1話~最終決戦が1年であれば紋継1話時は17歳 |
||
レーベでは魔法使いは虐げられて生きている カミーロが秘密裏に地下組織を結成し法皇の圧政に抵抗する ベゼルを巻き込まないよう秘密にしている
*ベゼルは魔法使いの修行をするが才能がない *才能がない事、辛そうな母を見る事に耐えかねて 失われし日までには黙って家を出る |
紋継277話 |
|
ギランがレーベに移住する
*リーが5歳の頃までには剣王の里を離れている *アリアハン・グノン戦までにはレーベに移住する |
紋継242話 |
|
イシス |
【紋継1話開始より16年前】 ラーニャ誕生
*紋継81話時16歳 |
紋継81話 |
ランシール |
【紋継1話開始より15年前】 異魔神討伐後、彷徨っていた大賢者とカダルの力がたどり着く |
紋継191話 |
賢者の力=第三の目が一人の人間を形作るほどに高まる 人間の姿を形作った第三の目=レーベンと賢者の指輪が現れる |
紋継201話 |
|
ポロンが地球のへそにある神殿で赤子のレーベンと指輪を拾う
*レーベンをきっかけに世界中を旅して 孤児や捨て子を拾ってくるようになる |
紋継61話 |
|
場所不明 |
ポロンとサクヤがリーと会う
*リーの物心がつかない時期に1度だけ会っている |
紋継54話 紋継57話 |
カミーロ達の動き
ポロンの本名はノロップですが紋継時代ではポロンで統一されています。
カミーロとポロンの動きについての前後関係は不明です。カミーロはレーベに移住します。レーベも船を扱う国なのでエンジニアとしてそこに魅力を感じたのでしょう。紋継30巻281話でレーベの浮遊式ゴンドラの応用で乗り物を作成しています。よっぽどの理由がない限り不穏な場所に好き好んで移住する事もないのでカミーロが移住した頃はまだレーベは普通の状態だったと思われます。
レーベンは作中で年齢がはっきりしています。
ベゼルは作中では年齢は不明です。作中では失われし日のアルスよりかなり小柄な事、アルスがベゼルに『こんな少年が』と発言する事から比較的幼い年齢だと思われる事、一人で旅が出来るくらいの年齢、と描写されています。作中の印象だとレーベンと同じ15歳くらいの印象でしょうか。
短編の更継公開時にツイッターで更継時のベゼルが34歳だとコメントされています。
紋継1話~最終決戦が1年だとすると、紋継1話時のベゼルは17歳となります。17歳であれば作中でもあまり違和感はありません。
レーベンとポロンとの出会いは時期がはっきりしている
アラサーの頃のポロンとサクヤの様子も窺える
失われし日にアルスの背後から様子を窺うベゼル
アルスと比べてかなり背が低いように描かれている
作中でのベゼルは次第に背が伸びていきイサリより背が高くなる
レーベ
失われし日より前、まだ魔法が使える段階にも関わらずすでにレーベでは魔法使い達が虐げられています。
ベゼルの家出について語られる場面
失われし日より前からレーベでは魔法使い達が虐げられていた事がわかる
この状況を考えます。
紋継26巻252話でマレーナがレーベ法皇にこう言い放ちます『魔法もろくに使えないただの爆弾屋だってね!!』これが魔克爆弾開発前のレーベ法皇・魔法の玉製造者の評価です。魔法の玉製造者の評価は低かったようで、時によってはレーベの魔法使い達に馬鹿にされる事もあったかもしれません。
魔法の使えないレーベ法皇をなじる魔法使い達
魔力を持つ魔法使い達に言い返せない様が描かれている
この後登場する魔法使いの権威・賢王に関してはレーベ法皇は完全に虚脱状態に陥っている
賢王と言っても元賢王であり呪文はまったく使えないのだが名前だけで気圧されている
魔法の玉製造者の評価が上がるタイミングは魔克爆弾開発時と失われし日による魔法消失後、魔石消失後の3つです。
ロト紋時代で言う所の海洋三国、ロマリア、ポルトガ、エジンベアは異魔神戦以降協力体制にあります。特にロマリアとポルトガはロト紋時代から結び付きが強く紋継時代では共同での兵器開発が行われています。
魔克爆弾の開発もそういった兵器開発の内の1つであり、魔法の玉製造のノウハウを持つレーベが関わっています。
魔克爆弾の開発はベゼル誕生の時期あたりからが始まったとします。魔法の玉製造者の評価はうなぎ登りとなります。この頃に大国ロマリアとレーベの姉妹都市提携が締結されたかもしれません。魔法の玉製造者はレーベ法皇となります。権力を誇示するための魔法宮の設立もこのあたりとなります。
ここからレーベ法皇の魔法使い達に対する報復が始まります。魔法もろくに使えないのに魔法宮を設立している時点で相当な嫌味ですが、さらに圧制を敷き魔法使い達を追い込んでいきます。紋継26巻242話でサバトはレーベ法皇の振る舞いの原因を十分な財としていますが、根底には魔法に対するコンプレックスがあったようにも思えます。
そういった背景の元、地下組織を結成するカミーロと魔法に対する嫌気が強まるベゼルがマレーナを挟んで確執が深まっていくと。作中での情報を組み立てていくとこんな感じでしょうか。
レーベについてDQ3時代やロト紋時代の描写はありません。ゲーム版DQ3同様『レーベ村』だったのではないかと思います。紋継時代での魔克爆弾開発を経てレーベは大きく様変わりしていきます。
紋継本編でのレーベの様子
現実でのヴェネツィアを彷彿とさせる街並みになっている
これにはロト紋シリーズの地上世界が現実での世界に近づいていく事が関わっている
現実世界でのヴェネツィアの位置にレーベが再建される事をそれとなく示している
ギランの移住?
紋継時代のレーベにはキラの養父であるギランも関係します。
ロト紋15巻86話のエピローグ以降ギランの足取りを追える箇所が無く、なかなか判断が難しくなっています。
リーが5歳の頃の場面にはギランが描かれていないのでその頃までには剣王の里を出ているように思えます。パーフェクトガイドブックによるとギランはイシスの砂船乗りを取り仕切っていたとされています。またロト紋時代中期以降はアッサラームに逗留していたのでイシス近辺に縁があるはずです。イシスが三国や砂賊の影響を受けきな臭くなるまではイシス近辺から離れる理由もないように思えます。
イシスに陰りが見え始める頃はレーベは超保守的国家ではあるものの安全で裕福な国となっています。魔法使いでないギランにとってレーベ法皇の魔法使いに対するあれこれはあまり関係しないはずであり、その頃にレーベにやってきたという線も考えられる気がします。
第二の人生を謳歌するカミーロを全力で羨むギラン
やっぱりルナフレアか…
北の砂漠への植樹
イシスより北の砂漠に植樹をする場面が描かれています。紋継本編では紆余曲折を経て豊かなオアシスへと変貌していますが、この頃はその予兆すら感じられないような状態です。
ロト紋時代のイシスはロト紋15巻の外伝・イシス恋の遁走曲で描かれています。全体的に愉快なお話で楽しいイシスの側面のみ描かれていますが、植樹の行動を見るに当時から水資源の問題があったように思えます。
幼いアブサンが描かれています。アブサン本人がこの出来事を覚えている、母・セナと一緒に行動する年頃という事で4~5歳くらいかと思われます。アブサンとアバダンの兄弟の髪の色は母親譲りのようですね。
後のアブサンは母との思い出の残るこのオアシスに固執するようになります。母の死因は不明ですが、アブサンが比較的幼い頃である事、魔物が進行している頃ではないので事故や病が原因だと思われます。
幼いアブサンと母親のセナ
アブサンの記憶ではこのオアシスと父親・タクウや兄・アバダンは結び付いていないように見える
4.紋継1話より10年程前
場所 | 内容 | 出典話数 |
妖精の城 |
【紋継1話開始より十数年前】 妖精の女王・ティーエ 人里を離れエルフの隠れ里に移り住む |
紋継234話 |
【紋継1話開始より13年前】 アロスとアニス、双子の姉弟が誕生する、7代目ロト
*アランとアステアは32歳 |
紋継2話 紋継11話 |
|
3つに分かれたロトの血脈の内2つが合わさり強さが増す |
紋継197話 |
|
魂の共鳴により互いの力が力を増幅させる特性を持つ |
紋継240話 |
|
*アランが子供達を自由に伸び伸びと育てる |
紋継223話 |
|
サクヤがアロスとアニスと会う
*アロスの物心がつかない時期に1度だけ会っている *ポロンも同席していると思われる *ポロンが他のタイミングでもアロスに会っているかは不明 |
紋継57話 |
|
剣王の里 |
【紋継1話開始より12年前】 リー5歳時 リーの能力が封印される |
紋継212話 紋継218話 |
シルシルとミシル誕生、年齢不明 |
無 |
|
物心ついた時はロト記念館に通い詰める
*物心がつく=3~4歳 *紋継184話登場時に乳歯生え変わり中 *12歳くらいで全ての乳歯が抜けて生えかわる アロスより2歳年下なら11年前に誕生している |
紋継186話 |
|
*更継時のシルシルとミシルは30歳 最終決戦時は30-16歳で14歳 紋継1話~最終決戦が1年であれば紋継1話時は13歳 |
||
幼い頃からばっちゃんに世界の危機は 勇者が救ってくれると教わる 勇者の助けになるために魔法の勉強を続ける
|
紋継185話 |
|
【紋継1話開始より10年前】 チノン逝去 |
紋継34話 |
|
イシス |
【紋継1話開始より10年前頃】 シルバーオーブがイシスにもたらされる 占い師の予言によりピラミッドの暗闇の中に安置する 約定なく扉が開かれればイシスは滅びると伝えられる |
紋継87話 |
*ピラミッドの上部側に安置する |
紋継127話 |
|
剣王の里 |
シーザーが鎧としてさらなる成長を続ける ヤオに封印され犬の姿になる
*リーの外見が幼い、5歳時より後、数年後以内? |
紋継212話 |
剣山 |
倒れたヤオを救う為リーがシーザーを連れて 剣山にヌクモリ草を取りに行く |
紋継212話 |
イシス |
ファンがイシスへ移住する 武闘大会の為に移住する 劇団を経営しつつ地下闘技場も経営する
*紋継95話、リーはファンの顔を覚えていない 早い時期に移住? *魔克爆弾実験後のバハラタ調査より前に移住している? *イシスロマリア戦より前に移住しているはず |
紋継93話 |
城から抜け出したアロスとアニスがアルスと会う
*アロスが物心つく頃、3~4歳 *アルスはロトの鎧・王者の剣を装備している *王者の剣を背中に装備している、ロト紋86話と同じ *アロスが初めてアルスの顔を見る場面 *アロスの反応が幼いので紋章発見の前? |
紋継12話 |
|
アロス達がアルスと会う
*紋継10話でもアルスとアロスが出会ったような 描写があるが状況が違う *アルスの装備がロトの鎧でない *本編以前のアロスのリーの最後の出会いは紋章発見時 よって紋章発見時より前の出来事 *ユイと思しき子供がいるが別人 紋継11話でユイはアニスの事を知らない |
紋継10話 |
|
アロスとアニスの食事の場面
*行動が幼い、紋章発見の前? *階段に国王夫婦とアロス・アニスの肖像画 |
紋継271話 |
7代目ロトの誕生
二卵性双生児の勇者・アロスとアニスが誕生します。
アリアハン国王・ノバァクは弟のアロスは母親のアステアに似ていると話していましたが、父親のアランにそっくりだと思います。髪の青いメッシュは祖母フレイアの隔世遺伝でしょうか。
アロスは黒い髪に青いメッシュが入っている
サイドの長い部分は9歳頃から身に着けている鳥の尾羽
アニスは桃色の髪の毛
フレイアの色はロト紋15巻とパーフェクトガイドブックに掲載されている集合イラストで確認できる
纏っているマントと同色の紫がかった青い髪色をしている
姉のアニスは髪の色は母親アステアからの遺伝でしょう。顔立ちは母親アステアでも父親アランでもない感じですね。祖父ラダトーム国王や伯父アロイスのようなあっさりめのイケメン顔でもないような。祖母のラダトーム王妃は資料が少なくて判断が難しいです。ReturnsJAGANの髪を下ろした祖母フレイアとアニスはよく似ています。アニスにも祖母フレイア隔世遺伝が現れているように思えます。
外伝ジャガンでは髪を下ろしたフレイヤが描かれておりアニスに似ている
二卵性双生児は遺伝的には平均して50%同じものを持っているとされています。アロスとアニスは強い共鳴力を持っているので遺伝子情報は平均以上に似通っているのではないでしょうか。
ロト紋1巻1話ではロトのしるしを受け継ぐ日まで聖なる名前が王子を邪悪なるものより守ると話されています。ラダトームにもロトのしるしが伝わっておりアロイス・アステアが継承していました。カーメン同様ラダトームも神託によって聖なる名前を授かる監修があってもおかしくありません。アロス・アニスという名前もまた神託によってもたらされた名前かもしれません。
アルス誕生前に神託が下される
水鏡にルーン文字でアルスの名が現れる
アルスの名は聖なる名であり命名すれば邪悪なるものより身を守るとされている
アロスとアニスの幼少期の頃の描写を見るに、アランは過保護過ぎず厳格過ぎず伸び伸びと育てていたようです。
アロスとアニスの幼少期の頃の一家
すっかり穏やかな顔になったアランが子供達を自由に遊ばせている
アランの幼少期が悲惨の一言に尽きた故だろう
サクヤがアロスとアニスと会った場所はラダトームだと思われます。紋継3巻24話でアロスは地上世界に行った事がない事が明らかになります。地下世界で会うのならラダトーム以外の場所は候補に挙がらない気がします。
シルシルとミシル
シルシルとミシルも年齢不明です。乳歯の生え具合や今後の活動を鑑みるにアロスと2歳差・11歳くらいがちょうどいい感じでしょうか。 これより年上だとアロスと差がなくなるし(2歳差も大した差ではないですけど)、これより年下だとロトマニアとしての行動が不自然になってきます。
更継公開時にツイッターで更継時のシルシルとミシルが30歳だとコメントされています。紋継1話~最終決戦が1年だとすると、紋継1話時の年齢は13歳となります。13歳ではアロスと同じ年齢となってしまい作中で違和感が出てしまいます。公式では紋継1話~最終決戦の期間はもっと長いとされているのでしょうか。
シルシルとミシルが自ら決意しアシモフと共に半年かけて勇者の足跡を辿る旅をする
11歳であれば3.5歳に旅立った事になり物心がつく範囲の年齢となる
アリアハンで勇者に縁のあるばっちゃんと言えばチノンが思い付く
チノンは紋継1話開始時より10年前に亡くなっている
シルシルとミシルが物心つく頃にチノンが存命しているとするとアロスと同じ13歳になってしまう
ファンの移住
ファンはリーが5歳の時までは確実に剣王の里にいます。紋継21巻212話、リーが6~7歳くらいに剣山に行く話の中にファンの姿はありません。しかし『わしのせいじゃ!!』というセリフはファンのもののように思えますのでこの時まではまだ剣王の里で暮らしていたと推測されます。
リー5歳の頃の封印時にはファンがいる事が確認できる
リー封印の後にシーザーの封印が行われる
一連の場面にファンは描かれていないがまだ剣王の里にいるはず
リーがシーザーを連れて剣山へ行った場面
ファンの姿は描かれていないがファンのものらしきセリフが記されている
イシスのファンは随分羽振りがいいように見えます。
ロト紋時代にムスタファと出会うまでは借金をして仇討の旅をしていましたが、武術大会で得られた賞金は1万Gです。ロト紋2巻12話のヤオ曰く5万Gで大きなお屋敷が買えるそうなので借金を返済した後に巨大な劇場と地下闘技場を建設するには全然足りません。
アルス達と出会う前のファンとヤオ
この時に時期イシス国王夫婦となるムスタファとジェファに繋がりを持つ
ファンは王家に関する頼み事を引き受けていたようですし、劇場と地下闘技場の建設にはムスタファの支援があったように思えます。
紋継本編のファン
巨大な劇場の座長と地下闘技場のオーナーを兼任している
紋継本編でパーティーから離れるファンを案じるジル
ロマリア王家とイシス王家に関わるジルをファンが預かっていた
王家との繋がりがあるように思える
アルスとの出会い
アロスとアルスが初めて出会う場面です。
アロスがアルスの話を理解するのが難しい事から紋章発見前の幼い頃の出来事のように思えます。
アルスと出会ってはしゃぐアロス
アルスが真面目に話すが幼いアロスは呑み込めない
紋継2巻10話でもアルスとアロスが出会う場面が描かれています。
リーがいるので紋章発見時頃かとも思わせますが、その時はアニスが落ち込んでいるためアニスが表に姿を現す事はありません。別の出来事になります。
紋継2巻11話の初めて出会った時と同じかとも思わせますが、アロスとアニス以外の子供がいて状況が異なっています。アルスの装備も異なるのでやはり別の出来事になります。
またリーとアロスの出会いは紋章発見時が最後だと思われるのでこの場面は紋章発見時より前だと考えられます。
ユイに似た子供が描かれていますが別の子供だと思われます。紋継2巻11話でユイはアニスの事を知らないので過去に出会った事がないはずです。
色々考えてしまうこの場面
リーは数回アロスとアニスに会っているようなのでその時にアルスがやってきたと思われる
クラムチャウダー
クラムチャウダーの場面も幼い頃の話のように思えます。
紋継時代では他の場面でもラダトーム城のクラムチャウダーが登場しています。名物料理なのでしょうね。
ゲーム版DQ1の地下世界のフィールド曲『広野を行く』について以下のように解説されています。
ドリアンスケールでは、この6番目の音の違いによって悲しさが少し薄れ、代わりにどこかスッとしたような清涼感が得られるのだ(番組中でも「冷たい風が吹き抜ける感じ」と解説されている)。
この曲がただ物悲しい感じではなく、「悲しさと爽やかな涼しさが混ざったような、どこか漠然とした荒涼感」を持つのは、この6番目の音の違いによるものなのである。
フィールド曲の設定により地下世界は肌寒い地とされているのかもしれませんね。故に暖かい料理が名物とされている気がします。
珍しくアホっぽいアロスが描かれている場面
『ズルい』は口癖のようで度々口にしている
紋章発見編へと続きます。
改訂 2023/5/20
ベゼルの年齢について修正
シルシルとミシルの年齢について追加
※ 紙媒体の漫画をスキャンした物を引用している箇所があります。
冊子スキャン時特有の歪みやノイズが出ている所があります。
※ 当ブログは無料ブログであるためブログ会社の掲示する広告が表示されます。
ブログの収益化は行っていない為収益に関する広告は表示されません。