ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章・紋章を継ぐ者達へ 考察 ロト紋・世界平和編 【2023.5.20更新】
ロト紋・世界平和編とは、世界樹跡での異魔神との最終決戦後からポロンとサクヤの結婚式までの約7年間の時期です。
内容的には最終話であるロト紋15巻86話のエピローグ部分が中心となります。
ロト紋から紋継へと繋ぐ部分でもあります。ロマリア・ポルトガ・エジンベアの海洋三国の関係やジパングでの成婚など国が関係する事柄が発生します。
断片的に語られる出来事の時系列を考察していきます。
*この記事には2022/12/2発売のヤングガンガン2022 NO.24に掲載された短編の影響はありません。
1.最終決戦後
場所 | 内容 | 出典話数 |
イシス |
【紋継1話開始より30年前】 【異魔神討伐と同年】 ムスタファとジェファの出会い?
*外伝・イシスではサーバイン戦より前に ヤオとファンがムスタファとジェファと会っている 正しくは紋継1話開始より35年程前では? |
紋継85話 |
ロマリア |
紋継152話 |
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カーメン |
同盟を結ぶ?
*ラダトームはアステアが国王代理として加入? 後にアランが即位してから加入? |
紋継155話 |
ロトの武具を補修に出す? 王者の剣の鞘を造る
*現時点で世界一の鍛冶師はイズナ *ブルーメタルなら他の鍛冶屋でも補修できる *アルスの装備・カーメン王家即位式用の鎧が どうなったのかは不明 |
無 |
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アルスがロトの装備を譲り受ける
*紋継313話 兜、盾はボルゴイに預けたままカーメンで保管 |
ロト紋86話 |
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イヨとイズナ成婚? |
ロト紋86話 |
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イズナが王配となる |
紋継190話 |
ムスタファとジェファの出会い?
紋継9巻85、88話でムスタファとジェファが出会ってから30年と話されています。
イシス編が紋継1巻1話は概ね同時期であり、紋継1巻1話から30年前はロト紋時代のローラン城突入~異魔神との最終決戦の時期に当たります。
紋継時代にムスタファとジェファの関係について語られている
ロト紋でムスタファとジェファが登場するのはロト紋15巻『外伝 イシス恋の遁走曲』です。ヤオがアルス達と出会う前の時期であり、アルスが蜃気楼の塔で3ヶ月の修行をしている最中だと思われます。この時期は紋継1巻1話から35年前です。
アルスと出会う前のヤオとムスタファの出会い
ムスタファとジェファの出会いもこの頃のように見える
紋継1巻1話から30年前のムスタファとジェファに起こった出来事は何かと考えると、正式に婚約を周知したとかしかないような…ちょっと謎の年数です。
海洋三国の協力
ロト紋では海洋三国としてまとめられているロマリア、ポルトガ、エジンベアは紋継時代には良くも悪くも互いに大きな影響を与えています。ここではその関係の足掛かり的に、異魔神によって一瞬で焼き尽くされたロマリアの復興を手掛けています。
復活した異魔神がロマリアを襲いたった一度の熱線攻撃でロマリアを壊滅させていた
三国間の設定は異魔神より後に頻繁に出てくるようになります。異魔神討伐後より25年後の失われし日、それより1週間前の魔克爆弾実験までは三国は友好な関係を続けます。
ロト紋時代の異魔神との最終決戦後の時点では三国の関係は良好
紋継時代に入ると次第に関係が悪化していき三国間戦争を招く
軍事同盟が結ばれていたように見える
明記はされていないものの動きから見てエジンベアも同じ同盟を結んでいたように思われる
カーメンなど4か国同盟
紋継時代ではカーメン・ジパング・ラダトーム・アリアハンの4か国同盟が締結済になっています。
この同盟がいつ結ばれたかははっきりしていませんが、一番早い時期としては異魔神討伐後のように思えます。この時期であればカーメンはカーメン4世、ジパングは女王イヨ、アリアハンはノバァク13世が同盟を結びます。
この時期のラダトームは国王が不在の状態です。王女のアステアが同盟を結ぶか、あるいは後にアランが国王として即位してから同盟に加わるか…他の3か国とタイミングが異なるかもしれません。
紋継時代にカーメン等4か国が同盟を結んでいた事が明らかにされる
ロト紋時代に勇者と縁が深かった国同士の同盟と言える
この同盟にイシスは加入していない
勇者パーティーとイシスを繋ぐ基盤はヤオとイシス王家との友好となるようだ
ロトの装備
アルスがロトの装備を譲り受ける理由は明らかになっていません。
ロト紋13巻76話でアルスが紋章に選ばれた事により、真なる勇者がロトの武具を装備する事がふさわしいと考えられたのでしょう。
これよりアルスはティーエの予知能力を頼りに旅を続け、次なる脅威へと備えるようになります。アランがロトの装備を譲り渡したのは危険な旅を続けるアルスへの餞別であるとも受け取れます。
ロトの装備は異魔神との最終決戦でアランが装備していた
異魔神の攻撃によりアランとアルスの鎧はバラバラになっている
異魔神討伐後の補修は必須に見える
カーメン城でのポロンとサクヤの結婚式を遠くから見つめるアルスとティーエ
恐らくこの結婚式は異魔神との最終決戦から7年後ほど
この時まではアルスはティーエと共に世界を周っている事が確認できる
アランからロトの武具を譲り受けており王者の剣の鞘が造られている
アルスは異魔神討伐後は光の鎧と王者の剣のみ装備しています。ロトの盾はカーメンに置いたまま過ごします。描写はありませんが兜も同様だと思われます。
紋継時代のゾーマとの最終決戦に向けてボルゴイがカーメンから盾を持ってくる
アルスがめっちゃ軽く拒否をしている
ロト紋時代は盾をかなり使っていたが…剣技が変化したのだろうか?
なお、DQ3時代のゾーマとの最終決戦後に勇者アレルが補修に出した際に変わったと思われる王者の剣の文字『なまくら刀』は紋継時代でもそのままです。
紋継時代はアルスが封印されていた時期が長い事もあり
王者の剣の文字を確認できる話数はかなり限られている
このコマでは以下の綴りとなっている
・ᚾᚨᛗᚨᚲᚱᚨ ᚷᚨᛏᚨᚾᚨ → NAMAKRA GATANA
イヨとイズナの成婚
異魔神討伐後から約7年後に行われるポロンとサクヤの結婚式にイヨとイズナが正装で出席しています。宮殿から現れ民達に手を振りながら出発する様子が描かれています。
一瞬ポロン達とのW結婚式なのかとも思いましたが、紋継時代のジパングでの結婚式を見る限り、王家の人間ましてや国王夫婦の結婚式が国民がいない場所で行われるというのは考えにくいです。すでに結婚済なのかもしれません。
宮殿から揃って現れるイヨとイズナ
民達に見送られカーメンへと向かう
ムー時代に造られた天翔ける船は異魔神との最終決戦で破壊されたが代わりの新しい船が造られている
この船は紋継時代にも登場する
4.結婚式
場所 | 内容 | 出典話数 |
剣王の里 |
【ムスタファ・ジェファ成婚前?】 【最終決戦から7年後程?】 【?日目・日中】
ヤオ達が馬車に乗って出かけていく |
ロト紋86話 |
【?日目・日中】 アランとアステアが城の人々に見守られ出かけていく ラダトーム城の地下洞・オーブの間に 光の玉が安置されている
*ラダトーム城の城門はまだ1つのまま |
ロト紋86話 |
|
竜王城 |
【?日目・日中】 *竜王城は四角い外観 まだ紋継時代の形状になっていない |
ロト紋86話 |
・ |
【?日目・日中】 マムル、アスリーン、ルイーダが準備している |
ロト紋86話 |
【?日目・日中】 ノバァクがルイーダ達を待っている 共に船に乗って出かけていく
*船の台数が多い 世界が平和になり航海が活発になったとの描写? |
ロト紋86話 |
|
【?日目・日中】 宮殿から正装姿のイズナとイヨが姿を現す 新に建造した飛空艇に乗り出かけていく
*イヨとイズナ結婚済? |
ロト紋86話 |
|
カーメン城 |
【結婚式当日・日中】
教会に結婚式に参列する人々が集まる
ロトの装備を纏ったアルスとティーエが やり取りを見ている
*王者の剣を背中に装備している |
ロト紋86話 |
カーメンでポロンとサクヤの結婚式が開かれます。
結婚式は異魔神討伐から7年後だと思われます。
異魔神討伐時のポロンは13歳でしたが、結婚式の時にはカダルと同じ背格好になっています。カダルは20歳で年齢を固定させていたのでポロンも20歳程だと思われます。
会場がカーメンなのはテドンとカーメンが近い場所であり、アルスが友達のよしみで場所を提供したという所なのでしょう。
剣王の里
キラは24歳、ヤオは23歳になっています。
異魔神討伐前はカザーブ地方の拳王の隠れ里で2人きりで暮らしていたキラとヤオですが、異魔神討伐後はサマンオサ地方の剣王の里へ移っています。
キラが子供達に剣を教えています。
ロト紋時代に拳王の隠れ里も剣王の里もサーバインに全滅させられていますが、キラやヤオと同じく命辛々逃げ出せた者がいたとか里を離れていた遠縁の子孫だとかなのか…子供達の人数からして移住者は結構いるように見えます。ユイの父であるエトもこの頃里にやってきているかもしれませんね。
剣王の里の闘技場で子供達に剣を教えるキラ
父親の四代目剣王・ロートシルトそっくりになっている
キラ、ヤオ、ファンのこの後の動きは概ね想像が付くのですが、ギランがさっぱりで…パーフェクトガイドブックによると、ギランはイシスの砂船乗りを取り仕切っていたとされており、サマンオサ地方は馴染みのない土地であるはずです。
この場面ではギランが馬車を動かしていますが、馬車の幌に『福』の文字が入っているので剣王の里で所持している物のように見えます。この頃は剣王の里の復興のため里にいたように思えます。
4人揃って馬車に乗って出かけていく
ヤオはキメラの翼でカーメンに向かえる気もするが…
陸路・海路のみで向かうとすればかなりの長旅になってしまう
キラが正装に着替えているので旅の扉経由などで短時間で向かうつもりだろうか
ラダトーム城
アラン、アステアとも22歳になっています。
この場面のラダトーム城を見る限り、城には人々が戻っておりラダトーム城は再建を果たしているように見えます。
ラダトーム城に人々が戻っている
アステアの髪が伸びているがまだ紋継時代の髪型にはなっていない
描写はないがルーラや旅の扉でさくっと移動すると思われる
紋継4巻33話でノバァクが最後にアステアに会ったのはラダトーム再建時だと話します。つまりこの結婚式より後にラダトーム再建が成されているという事になります。ノバァクの話すラダトーム再建とはアランとアステアの成婚、アラン国王の即位を示していると思われます。だとすればこの時点でのアランとアステアはまだ未婚になります。
ノバァクの『再建』とはラダトームに王が即位する事
ロト紋時代の異魔神討伐後にアラン達が行ったことは『ラダトーム再建』というよりも
『アレフガルドを復興せよ』に近かった?
竜王城
ロト紋時代は一切手を着けていなかったと思われるゾーマ城ですが、竜王が居城としています。城の外観はDQ3時代のままの四角い外観のままです。紋継版竜王城になるまでにはまだまだ年月がかかります。
カーメンに向かうアラン達が対岸の魔の島を見ている
竜王に結婚式の招待状はさすがに届いていない?
紋継時代と形が異なっているがこの玉座はゾーマ城・竜王城1階の玉座の間のもの
玉座の後ろに隠し階段がある事にまだ誰も気付いていない
アリアハン
初登場時はマムル6歳、アスリーン3歳でしたが、異魔神討伐までの約4年と異魔神討伐後の7年を足してマムル17歳、アスリーン14歳になっています。
ノバァクと合流して船でカーメンに向かう描写がされていますが船の数が多すぎる…カーメンに大人数が到着している描写はないのでノバァク達は大船団で向かったわけではないと思われます。ノヴァク達の船は1隻だけ、他の船は世界が平和になったので自由に航行している様を描写しているのかもしれません。
ノバァクと兵士達がルイーダの酒場までやってくる
チノンのルーラでカーメンに向かえる気もするが…カーメンを訪れた事がないのだろうか?
ロト紋時代初期はテドンからアリアハンまで航路で2ヶ月程かかるとされていたが
すでに正装である事もあり紋継時代並みの速さで到着すると思われる
特別仕様の王家の船があれば特別早く着く可能性も?
カーメン城教会
カーメン城の中にある教会に参列者が集っています。
参列者の中にムスタファとジェファがいるのがちょっと意外です。イヨとイズナほどかしこまった服装ではないような…ジェファは武闘大会の時同様顔にヴェールを着けており、身分としてはまだ姫のままのような気がします。
もしムスタファ達が結婚しているのならイヨ達同様国王夫婦然とした身なりでやってくるのではないでしょうか。この頃はまだ結婚前なのかもしれません。かしこまった服装でない=国どうしの関係を抜きに単なる友人として参列しているという線もありえますが。
結婚式に出席する人々が集まる
ムスタファとジェファは異魔神との最終決戦には描かれていない
作中ではムスタファ・ヤオ・ファンしか顔馴染みではないがその後ジェファも交流を持ったのだろうか?
リルパの存在にも驚く 最終決戦の後は竜王軍から離れて一時カーメンで国王夫婦と共にいたという事も?
サクヤの身支度が終わりポロンに引き合わせますが…ポロンはこの時の気持ちを紋継時代に振り返っています。
ヤオなどの女性キャラクターは新婦のサクヤと共に行動し
新郎のポロンには男性キャラクターが共に行動している
アステアはなぜ男衆と共にポロンの所にいるのか…
紋継時代に結婚式を前に失踪したベゼルを案じるポロン
自身を振り返りベゼルに共感する言葉を口にしている
全力で結婚式から逃げ出そうとするポロンですが何が問題だったのでしょうか?
紋継時代の賢王・ベゼルは結婚する事についての不安を露呈しています。
・愛する者と共に歳を取れない
→ ポロンは賢王の力を失い呪文が使えなくなり歳を取る事ができる
・みんなが死んだ後も一人で生きていかなくてはいけない
→ ポロンが結婚する時点では脅威はすでになくなっている
現役賢王のベゼルと元賢王のポロンでは状況が異なるような…唯一の共通点は子を授かる事ができない事ですね。ベゼルとポロンでは悩み事の数が異なるようですが、あらかじめ分かっている不安要素に対し本当に自分が結婚していいものかと悩んでいるようです。
紋継時代のベゼルが祖父カミーロに悩みを打ち明ける
ロト紋シリーズでは3人の賢王が結婚するが戦いの最中に結婚するのはベゼルのみ
賢王の力を失ったポロンは蜃気楼の塔に入る事はできなくなっています。大賢者の家は場所さえ知っていれば賢王の力がなくてもやってくる事は可能なように思えます。
紋継時代では大賢者の家で悩むベゼルをポロンが迎えにやってきます。もしかしたらロト紋時代のポロンも大賢者の家で悩んでいた時期があったのかもしれません。
紋継時代に結婚について悩むベゼルをポロンが迎えにやってくる
自分も経験があったかのような口ぶりをしている
煮え切らないポロンの抵抗が続く様が描かれていますが、紋継時代を見るに結婚式は無事に終わったようです。結婚式で物語を締めくくる場面はDQ5エンディングのオマージュでしょう。
紋継へと続きます。
改訂 2023/5/20
ロト紋内時系列表修正
※ 紙媒体の漫画をスキャンした物を引用している箇所があります。
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