ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章・紋章を継ぐ者達へ 考察 紋継・紋章発見編 【2022.8.16更新】
紋継・紋章発見編とは、紋継1話開始より9年前、ラダトーム城でのミーシャとの出会い~ハンスの幻によるアロスの記憶の封印までの時期です。
ロト紋時代の異魔神との最終決戦の最中にいずこかへ飛ばされた紋章が再び姿を現します。紋章剣として再生しラダトーム城に封印されます。発見から封印の過程で様々な出来事が起こります。4年先の未来から見つめるラーミア、ハンスの死亡、アロスとアニスの記憶の封印など…なかなか重い内容です。
断片的に語られる出来事の時系列を考察していきます。
*この記事には2022/12/2発売のヤングガンガン2022 NO.24に掲載された短編の影響はありません。
1.ミーシャとの出会い
場所 | 内容 | 出典話数 |
【紋継1話開始より9年前頃】 アロスとアニス4歳頃 アニスが城内でミーシャに出会い話しかける 子ラーミアは自分が話しかけられたと勘違いする
*紋章発見時のミーシャは子猫のままなので 紋章発見時より3週間以内に飼い始めている? |
紋継91話 紋継222話 |
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聖なる守護の力が紋章をラダトーム城の地下へ転送する
*ロトの魂達が紋章をラダトーム城の地下へ転送する?
*アニスを見つめるラーミア越しに クインゾルマの闇の気配を感じ取った? *世界の危機に対抗するべく再び紋章をもたらす? *導き手を選び紋章を発見させようとする? |
紋継72話 |
ラーミアの状態
この時のラーミアの設定を確認します。
この時点のラーミアは母ラーミアのみです。眠りについている状態であり魂と肉体を保持しており生きています。クインゾルマにはまだ捕まっていません。母ラーミアの能力は分離されておりオーブに宿った後世界へ散っています。散ったオーブを通して守護竜と母ラーミアが冥界・天空界以外の世界を見通しています。母ラーミアはまだ転生を行っておらず子ラーミアは存在していません。
この頃のラーミアは母ラーミアのみ 失われし日間近まで存命している
ミーシャ
子ラーミアが転生し誕生するのは紋章発見から約4年後の失われし日より4日ほど前です。子ラーミアは転生より4年前のアロス、アニス、ミーシャをちょこっと見た後、子ラーミア転生~失われし日までのアニスを見ているようです。
紋章発見時より手の施しようがないミーシャが奇跡的に4年生き永らえたパターンを考えましたが、4年経てば成猫になります。子ラーミアが見ているのは子猫のミーシャなので辻褄が合いません。
紋章発見時より4年後、子ラーミア転生頃にアニスが2匹目のミーシャを飼うパターンも考えましたが、失われし日のラダトーム異変にミーシャは登場していません。失われし日に描写されていなくてもアニスは飼い猫の安否を心配するはずですがそれもありません。
子猫のミーシャは1匹のみ、紋章発見時頃にしか存在していない事になります。
4歳のアニスが子猫のミーシャと出会う
4年後の世界からラーミアがその様子を見ている
ラーミアの記憶の継承
ラーミアは転生後に過去に起こった出来事を継承するものだと考えられます。紋継9巻91話で大量のビジョンが子ラーミアを取り巻いていますが実は過去のビジョンも入っているのではないでしょうか。子ラーミアもしくはクインゾルマは過去のビジョンからアニスを見つけ出した後、彼らのリアルタイムである失われし日近くの時間まで見ているようです。
この頃のクインゾルマは記憶の改竄ができます。紋継21巻210話で子ラーミアは魔克爆弾実験の後、母ラーミアがクインゾルマに捕まっていた事を知りません。こういった都合の悪い部分はクインゾルマが消していったとすれば、この状態に説明がつくと思います。
転生によって誕生したばかりの幼いラーミアに多くのビジョンが押し寄せる
ロトの装備を纏って旅をするアルスの姿も見る事ができる
『 世の中』には 現在だけではなく過去も含まれている
ラーミアとして機能するため転生時に記憶の継承が行われる事は必須のように思える
ロトの紋章の転送
ロト紋時代の最終決戦で異魔神によっていずこかへ飛ばされた紋章ですが、聖なる守護の力によってラダトーム城・地下洞へと運ばれたと推測されています。ロトの魂達が子ラーミアと悪しき存在・クインゾルマを感じ取り警戒を強め行動したと考える事もできます。そして転送した紋章を発見させるため次なる行動に移ります。
2.ハンスの死亡
場所 | 内容 | 出典話数 |
アロス、アニス、ミーシャが 秘密の地下への探検をしようとする 地下を封鎖する柵の中にミーシャが入っていってしまう
*ミーシャを導き手として地下洞へ招く?
ミーシャがオーブの間の光の玉へ近づく
*ミーシャが領域に入っても光の防御は作動しない
アニスが領域に入っても光の防御は作動しない
ハンスがオーブの間に入る 光の玉の防御が作動する |
紋継71話 紋継72話 |
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勇者の血筋のアニスは無事だが ミーシャは重症、ハンスは死亡する |
紋継71話 紋継223話 |
オーブの間の探索
オーブの間の探索を最初に持ち掛けたのはアニスです。ミーシャとハンスが積極的に探索を促します。
ただし贈与ではなく貸与なので二人とも微妙に不正解なのが幼くていい感じ
ロト紋・紋継において過去話は黒枠などで描かれるが紋継71~73話は白枠で描かれている
ハンスについては『庭師の少年』としか説明されていない
幼馴染でないのならロトの魂達が紋章を転送した後にラダトームにやってきた可能性も?
他にも遊び相手はいるはずだがハンスだけは特別なようで秘密の場所を教えている
地下洞への階段までやってくるとミーシャが積極的に動き出す
アニスを紋章の近く、オーブの間まで誘導する
この時点では光の防御は発動していない
光の防御
ロト紋7巻37話では魔物の首に反応していた光の防御ですがミーシャには反応していません。光の防御は魔物の首がたちどころに炭化し、ライデイン以上ミナデインに匹敵するほどの威力の電撃だと説明されていました。
この場面での電撃の威力はロト紋時代ほどではありません。対象が魔物ではなく人間と動物だったからでしょうか。受けるダメージはそれぞれ異なり、勇者の血脈であるアニスは無傷、ハンスは死亡、ミーシャは重症となります。ミーシャが即死しなかったのはアニスが抱えていたためダメージが軽減されたのかもしれません。
ハンスが領域に入った途端に光の防御の警告が発せられ電撃に襲われる
ハンスが移動する所が重要
3.紋章発見
場所 | 内容 | 出典話数 |
事件直後にアロスに連れられて 国王夫婦、神官などが地下洞にやってくる
消失していたロトの紋章が発見される アランとアステアが聖なる守護の力が 紋章をここへ運んだと判断する
*聖なる守護の力=ロトの魂達
アランがアロスとアニスを問い詰める アロスはとっさにハンスのせいにする アランはハンスが紋章へと導いたのかと考える アニスはミーシャを抱いたまま 会話ができない精神状態に陥っている
地下から出る アニスがミーシャを助けるよう懇願している
*ハンスを蘇生できなかった? |
紋継72話 |
地下洞を知る人物
地下洞を知っているのは王家の4人とその他3人のみという事が明かされます。3人の内訳は神官、僧侶、大臣でしょうか。ラダトーム城の用人と言えばドノバンが思い浮かびますがここにはいないようです。まだ奥さんとどこかの里で暮らしているのか、すでにラダトーム城にきているもののまだ重職ではないかのどちらかですね。
国王夫婦と共に地下洞へやってくる3人
左の縦長の僧侶の帽子を被っているのは神官
その隣の帽子を被っている黒い服の人物も神職だと思われる
杖をついた老人は王国の重職
DQでの王国の重職は大臣とされる事が多いがここでも同様かは不明
水の中にいるハンスの近くで紋章を発見する
水中に入らなければ紋章が見つからなかったかどうかが焦点となる
オーブの間の存在はごく一部の人間にしか知らされていない
咄嗟にアロスはハンスの名前を出してしまう
この時のアランはハンスが紋章に導いたのかと思案する
ハンスの蘇生
この頃は世界樹が正常化しており世界樹の葉が使用できる状態のはずです。重大な事件なので世界樹の葉があれば使用をためらう事はないはずです。ハンスは死亡したままなので世界樹の葉がなかったか、あるいは蘇生できない状態だったかと思われます。
アニスはショックで事件の事を覚えておらずミーシャに固執する
この場面にハンスの遺体はなく別の者が移動させていると思われる
4.リーの来訪
場所 | 内容 | 出典話数 |
アロスとリーがミーシャを治療するアニスを見ている アニスは事件の事を憶えていない
*重症のミーシャは長く生きらえないはず もって数日? *紋章発見の直後くらいにリーが城に来ている? |
紋継61話 紋継72話 |
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アロス4歳、リー8歳、木登りをして遊ぶ 木から落ちそうになるアロスをかばってリーが負傷する
*木には花が咲いている、桜の木? *紋継5話でリーがアロスが4~5歳時に会ったと言っている 遊びの最中にアニスがいない事を考えると 紋章発見騒動の最中か? *人と再会した際に話す思い出話は 最後に会った時の話とすれば 紋章発見以降は会っていない? *紋継12話でリーはアロスとアニスが 常に一緒に行動している事を知っているので 紋章発見以前にも城を訪れている? |
紋継8話 |
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ミーシャが亡くなり城内に墓を作る リーが立ち会っている |
紋継61話 |
リーと桜の木
紋継1巻5話、8話、紋継6巻61話のリーの話がこの場面に繋がります。恐らくリーに事の詳細は話していません。話せるわけがありません。紋継1巻5話を見る感じリーがアロスと会ったのはこれが最後だったと思われます。
紋継1巻5話と8話の場面は同じ場面を指している
色は不明だが花びらが舞う感じなど桜の木で遊んでいるように見える
ジパングから贈られた木だろうか?
アニスの呪文
アロスが呪文を使えるようになるのは竜王の元での修行の時からですが、アニスは4歳の頃から回復呪文が使えています。能力が高く4歳の頃から自主的に呪文の勉強をしていたように見えます。その優秀さ故にクインゾルマに目を付けられてしまったとも考えられます。
アニスがミーシャを回復する場面は6巻61話と7巻72話に同じコマ割りのページが登場する
アニスの表情等が微妙に異なっている
ハンスの葬儀も考えるとリーがやってきたのは事件翌日程であり
やってきたその日の内にミーシャの埋葬まで立ち会ったようにも思える
ハンスの葬儀の時にはいないので日帰りもしくは1日程しか滞在していないのでは?
5.紋章剣誕生
場所 | 内容 | 出典話数 |
アニスがベッドの中で ミーシャとハンスに謝り続けている |
紋継223話 |
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紋章を紋章剣へと仕立てる カーメンの受け継ぎし印は地・鞘 ローランの受け継ぎし印は天・剣 フローラの受け継ぎし印は赤い玉・剣
*紋章が1つに戻った時は剣にするよう指示されている? *剣はすでに用意されている? |
紋継22話 |
紋章剣の誕生とバラ園
紋章剣が誕生します。
事件後から平行して進められていたと思われます。
紋継2巻10話でバラ園で剣を封じる儀式を行う際アステアが『紋章がこの地に還る』と話します。アステア達のセリフから、オメガルーラ発動の為に分けられた紋章が1つに戻った後は剣としてここに安置する事が言い示されていたように見えます。
アレルの時代には紋章をオメガルーラ発動の為に3つに分けていますが、本当は武器と一体化した状態が好ましかったのだと思います。それは多分アルトが死亡した理由に繋がっており武器と一体化しておけば必ず戦場に持ち込まれ勇者の身を守るだろうとの考えからきている気がします。
剣にする事がすでに決まっているのなら、紋章と共にルビスから剣を賜ったか、あるいはムラクに頼んで剣を用意していたかしていたのではないでしょうか。紋章を取り付ける術はラダトームに代々伝わる事になり紋章が戻った時に備えていたと。それならばベイツ親子が仕立てたという言い分もそうおかしくはないように思えます。
ロト紋時代に1つになったかに見えた紋章ですが、実は強固にくっついているだけで再び分離できる状態だったか、あるいは人の手によって再び分かつ事ができたか…紋章発見のタイミングでルビスが現れている描写はないので紋章の再分離にルビスは関わっていない気がします。
そういう経緯があったかなかったか、ともあれ異魔神戦以降の脅威にそなえるべく紋章剣が誕生します。後々の事を思えば紋章は分けないほうが良かった気もしますが、紋継2巻10話からこれも定まっていた事柄のように思えます。紋章を1つに戻す事は勇者への試練なのかもしれません。
紋章剣を発動するとピオリムの効果が現れますが、素早さを上げるという事は回避を上げるという事にもなります。またゲーム版では素早さの値の半分が素の守備力になっているそうです。
本作でも素早さの値の半分が素の守備力になっている。
【すばやさ】 - ドラゴンクエスト大辞典を作ろうぜ!!第三版 Wiki*
完全な紋章ほどではないにしろ身を守るための術を付与しているように見えます。
ワシが育てた風に言うベイツ
あらかじめ剣の部分が用意されていたのならこの発言もそうおかしくはない
もし剣の部分からこの時期に仕立てるのであればジパングの助けは必須だが
そういった描写はないしイズナはノーコメント
ジパングの助けを得たのならベイツはその旨も言うはず
6.ハンスの葬儀
場所 | 内容 | 出典話数 |
ハンスの葬儀が中庭にあるバラ園で行われる ルビスの導きでハンスが紋章を発見した事になり 奇跡として語られる |
紋継71話 紋継72話 |
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アニスは葬儀に出席せず ミーシャの墓の前で座り込むのみ |
紋継72話 紋継223話 |
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アロスはアニスを守る為に嘘を通し抜く事にする |
紋継72話 |
ラダトーム城に聖域が存在する事が周知されます。詳しい場所は伏せられているのではないでしょうか。ハンスと仲の良かったアニスが葬儀に出席しない時点で噂は立ちそうなものですが王家の人間に対しては言いにくいものがあるのでしょう。大人達は大袈裟な相槌を打ち互いに言い聞かせているかのように奇跡を口にしています。
ハンスの葬儀の様子 ルビスの聖なる力によって守られているバラ園で行われている
バラ園で葬儀をする事は恐らく特例
何しろハンスは聖なる使者だからor聖なる使者にしなければならないから
不都合な噂が出回る前に早めに葬儀を開きそう周知するのではないだろうか?
7.大人達の嘘
場所 | 内容 | 出典話数 |
国王夫婦達の会話 アニスの記憶を呪文と薬で記憶を塗り替える相談
一連のやり取りをアロスが目撃する |
紋継72話 |
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アロスがバラ園にやってくる バラ園にハンスの幻が現れる
*この時のロトの紋章はどこにあるか不明 |
紋継72話
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ハンスの幻はハンスの死はアニスのせいではなく ただの事故で仕方がなかったと話す
*ロトの魂達にとってハンスの死亡は予定外?
アニスを守るため アロスに一生事件の真相を抱えるよう告げる |
紋継73話 |
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アニスの体調を優先し呪文と薬で記憶を塗り替える |
紋継73話 |
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バラ園の中に剣を安置するための台座を造る |
紋継10話 |
大人達の嘘
アロスの嘘は無力であり、大人達にはお見通しであった事が明らかになります。ハンスの葬儀の時、人々の話し方には不自然なものがありました。何となく箝口令が敷かれている感じです。
アランとアステアはアニスが言い出したと看破している
つまりハンスによって聖域が突き止められたとは信じていない
この時のアラン達が導き手という存在をどこまで信じているかは不明
ハンスの幻
アロスの前に初めてハンスの幻・ロトの魂達が姿を現します。
紋継18巻184話によればロトの魂達とは過去と未来のロトの血脈に関わっている魂であり、この地=地上・現世に留まり見守っている存在とされています。アロスには紋章を介して姿を見せていると説明されていますが、この場面には紋章はありません。追いつめられたアロスを見かねて頑張って姿を現したとかでしょうか。
ハンスの葬儀が終わりバラ園の中には何もない状態
ロトの魂達の説明
紋継18巻184話のハンスの幻はハンスである事を否定している
ロトの魂達の考え
ハンスの幻は事故であったと話します。整理します。
まず最初に地下洞への探索を持ち掛けたのはアニスです。これはアニス自身もその周りも『アニスの罪』と認識しています。
アニスの発案に乗っかってアロス達が確実にやってくるようオーブの間まで誘い出したのはロトの魂達の仕業なのでしょう。ミーシャがアロス達を導きます。ハンスも導き手だったかは曖昧です。導き手だった場合はハンスを直接操るわけではなく仕向ける程度の干渉をしていたのだと思います。
そして事件が起こります。ロトの魂達としてはオーブの間への一般人の立ち入りが禁忌である事は周知されていると思っていたのでしょうか。ハンスのオーブの間への立ち入りと死亡は予想外の出来事であり、最終的なきっかけは自分達が起こしたような物でありアニスのせいではない、という考え方なのかもしれません。
ただ、オーブの台座から果たして紋章が見つかるのか?という疑問は残りますね…ロトの魂達はオーブの台座まで来た後の続きのシナリオをも用意していたという事でしょうか。
予想外の出来事でアニスを深く傷つけてしまったからかロトの魂達は大変過保護になっており、アニスを守る役割をアロスにも分担させようとします。罪を忘れてしまっては更生する機会も失われてしまいますが今のアニスには安静が必要です。アロスは要求を受け入れます。
アロスに事件の真相・アニスが探索を言い出した事を伏せるよう要求する
『一生』の言葉はメチャクチャ重い
紋章剣の台座
剣を封じる儀式の前にバラ園内に台座が造られます。
紋章剣の台座には『ᚱᛟᛏᛟ=ROTO』の文字が入っています。その他の文字も入っていますがあまりはっきりと描写されていません。紋継14巻147話が一番長く『ᛉᚢᛒᚱᚱᛁ』のような文字に見えます。『ᚱ』ではなく『ᛇᛁ』とすれば『ルビス』の綴りに近くなるように思えます。
紋章剣の台座が一番はっきり描かれている場面
この場面は鏡の中の世界なので文字は鏡文字となっている
8.剣を封じる儀式
場所 | 内容 | 出典話数 |
剣を封じる儀式の日 紋章剣をバラ園へ安置する |
紋継10話 紋継14話 紋継32話 |
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バラ園はルビスの聖なる力によって守られている
*アランは竜の冠?アステアはルビスの冠? |
紋継10話 | |
地下世界の町や村の代表者全員が出席する
*紋継10話では少人数の描写 出席者はバラ園の外? |
紋継18話 |
剣を封じる儀式
剣を封じる儀式について言及されている回は3つ、様子が描写されているのは紋継2巻10話だけです。この時のアニスは受け答えが出来ているのですでに記憶の操作が行われていると思われます。ただ後の別場面で全快した描写があるのでここでの回復は限定的であり、記憶の操作は数回に分けて施術されるものだと考えられます。
紋継2巻18話では他の参加者もいたようだがバラ園の中には限られた者しか入っていない
アロスとアニスに女中が付いている
アニスの経過観察とアロスの監視を兼ねている?
紋章の封印
『紋章がこの地に還る』と話されています。
このバラ園はDQ3時代より後~異魔神復活までの間、ルビスの導きで地上世界には兄弟が送り込まれ、地下世界ではラダトーム王家が変わったタイミングで術を施したと考えられます。そしてアステア達のセリフから、オメガルーラ発動の為に分けられた紋章が1つに戻った後は剣としてここに安置するよう言い示されていたように見えます。ロト紋時代の最終決戦時に異魔神によって紋章が消失していたため、最後の行程が行えないままだったようです。
アランとアステアが特徴的な冠を付けている
アランは竜を意識したような形状をしている アステアは精霊だろうか?
9.記憶の封印
場所 | 内容 | 出典話数 |
紋章が封じられた後 ハンスの幻は紋章の守りを命ぜられている バラ園から動けない |
紋継73話 |
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*ロトの魂達は紋章を介して人の姿を見せている 紋章がない場所には現れない? |
紋継184話 |
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アニスが普通通りになる アニスにハンスの幻は見えている・会話している 都合よく記憶を改造している
*アニスの1回目の記憶喪失 *ハンスの幻はアロスとアニスにだけ姿を見せている? |
紋継73話 |
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記憶の操作を行い 一見普段通りに戻ったアニスだったが 完全に忘れる事はなかった 夜に悪夢という形で現れる アニスは罪にさいなまれ苦しんでいた |
紋継73話 |
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アニスがベッドの中でミーシャとハンスに謝り続けている |
紋継223話 |
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アロスがバラ園にやってくる 嘘で隠してもアニスを守ることはできなかった アロスが苦しみ続ける
ハンスの姿をした幻が アロスも全てを忘れるよう記憶を封印する
*アロス1回目の記憶喪失 *帯剣の儀の日にハンスとアロス・アニスが会話している 記憶の封印は部分的なもの 都合の悪い部分を改竄している? |
紋継73話 |
アニスの記憶の封印
ハンスの幻は誰に命令されているのでしょうか?この頃はルビスが健在なのでルビスが命じる事もできます。ただどうもこの紋章発見の一連の動きを見るにルビスらしくない気がしてしまいます。仮にルビスだった場合、ハンスが死亡したらすぐに蘇生するのではないでしょうか。
ロトの魂達にはリーダー格の魂とかがいてそう言った存在が指揮しているようにも思えます。このハンスの幻の魂は比較的下っ端の魂なんでしょう。
呪文と薬で記憶を完全に封じられたアニスにアロスが強い違和感を抱いている
アニスの記憶では事件はなかった事になっている
ハンスの幻をアニスに見せる事によりアニスの偽りの記憶を裏打ちしハンスが生きていると思わせている
ハンスの幻に従い真実を隠し続けるアロスだが
罪に苦しむアニスを見て自身の無力さを痛感する
アロスの記憶の封印
傷付いたアニスを守るためにロトの魂達はアロスにも悪事を加担させてきましたが、幼いアロスも罪の意識に捕らわれ傷付いていきます。このままではアニスの二の舞です。アロスの記憶も封印する事になります。
悲観するアロスにハンスの幻が記憶の封印を施す
アロスの記憶でも事件はなかった事になっている
ハンスの幻が見える事によりハンスが生きていると思うようになる
その後のアロス達
以降アロスとアニスはハンスはバラ園でしか会えない友達として接し続ける事になります。他の人間からすれば亡くなった人間があたかもその場にいるように振舞っている様を見る事になります。大人達としては不謹慎なのでやめるよう促したい所でしょうが、アニスの記憶が不安定になるかもしれないので憚られる状態かもしれません。仮に言ったとしても記憶が改竄されているため聞き入れない気もします。
ハンスの幻と親し気に話すアロスとアニス
ハンスの幻は他の人間の目には見えていない
ハンスの幻はバラ園から離れる事ができない
以降のアロスとアニスはいつも一緒の双子、謎の言動を取る双子として見られていくのでしょう。アランとアステアは追々アニスの罪と記憶に対処していくつもりのまま、4年の歳月が流れていきます。
魔克爆弾実験編へと続きます。
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